御巣鷹について少し

　独り言です、流していただければ・・・

 

　御巣鷹山に日航機が墜落して２５年が経った　私は25歳だった

今、私はこの当時現役の自衛官で御巣鷹へ災害派遣されていた方々と仕事をしている

車の中で話を聞くこともある

当時松本の部隊に居た人は、要請で真夜中に出動したが場所が確定されてないがとりあえず出発したとか・・まだ長野県か群馬県かヘリも確認できてなかったと言っていた

当時上野村は道が狭く待避所ですれ違いを待たないといけなかったりと凄く辺鄙なところだった　そんなことで随分発見が遅れたのだろう

地元の自衛隊員がやっと現場に着くと阿鼻叫喚、筆舌に尽くしがたいとはこういうことか!と思ったそうだ

まだ呻き声がそこいらじゅうから聞こえてたって言っている人もいた

「あの時はまだ生きてる人も居たんじゃねえかな、発見、到着がもっと早きゃもう少し助けられたかも」・・「でも無理かな、とにかくすげえところで、負傷者を搬出するんに救急車ナンカは入れる所じゃねんだから」

「唯一ヘリで搬出する位だったからな」と言っていた

どうやって遺体を回収したとか、真夏の暑さの中、肉の焦げるにおい、腐臭漂う中、生存者を探し回ったとか、余りに生々しくて詳しく書けない様なことばかり

寝るときもその辺で雑魚寝をしたそうだが、夢に出てきたとおりの服を着た人が掘り起こされて「この人が助けを求めてた」みたいな話がたくさんあったようだ

もう気力も体力もいっぱいいっぱいだったと言っていた

何日かで交代になったらしいが家に帰ると子供が「臭かったんだろうね、よってこなかったモンね、さすがに女房は何も言わなかったけど、後で聞いたら何日も腐臭が抜けてなかったって言われたからね」とのことだった

でも家に帰れる人は幹部自衛官だけだ、基本独身者は衛内で団体生活だから精神的にはきつかったろう

勿論自衛隊は戦争をする軍人さんなので強くなきゃいけないのだが

 

　謂れなき中傷・・・遺体が身につけていたお財布や貴重品を盗んでるといった中傷が有ったらしい

とんでもない事だ、外国ではそんな話も聞かないではないが、日本人はそんな事はしない

確かに時計や貴金属、財布なども随分見つけたそうだが、殆どは遺族に返還されたそうだ

 

　自衛隊員も驚いた看護師さんの働き・・・兎に角驚いたのは看護師さんたちだったとの事

自衛隊員が躊躇するようなご遺体も人間の尊厳を損なわないよう丁寧に扱い、なるべくひとりの人として綺麗に棺に納めるといったことをしていたらしい

つい２,３日前の読売新聞にも記事が出ていたが、本当に頭が下がる

 

　食事係の人に聞いた話・・・「みんなが疲れ腹が減ってると思ってさ、夕飯に肉料理を出したんだけどさ、だれも手を着けねぇんさ」「後で聞いたら付けられなかったんだと!、おこられちゃったい」なんて人も・・・

確かに何人もの人にいろいろ聞いてみたが口をそろえて「いや～暫く肉は食えなかった、特に赤みの残ってるのはホント何年もだめだったよ」と言っていた

現場に行った人たちは25年、いや何年たっても昨日のように思い出すんだろう

私が話を聞いた30人くらいの人達は誰でもその時の事を鮮明に思い出せるって言っている

ホントに些細な会話までも ・・

まだまだ 助けられたひとの事とか、これは余りいい話じゃないが・・一杯聞きすぎて書ききれない

私は自衛隊の信奉者でも反対論者でもないが、やはり災害の時には一番頼りになると思う

あれっ話が反れそうなのでこの辺で失礼したい

本当に自衛官の方々、看護師の方々、当時携わったすべての方々、お疲れ様でございました

最後に遺族の方々にお悔やみと、犠牲者の方々のご冥福をお祈りします・・合掌

 

 

コメント 5

thisisajinさん　ご訪問いただきありがとうございます(^^)
by inacyan (2010-08-12 20:52) 

事故に立ち会った自衛官、看護師さん、関係者の方たちにとっては、まさしく戦場だったのでしょうね…。
by かずっちゃ (2010-08-14 19:14) 

かずっちゃさん　3日間交代で現場と自宅（衛内）を往復したんだそうです!
2泊は現場での雑魚ね!これがきつかったって言ってました(-_-;)
by inacyan (2010-08-15 08:56) 

お客様に看護婦さんやお医者さんがいらっしゃって、いろいろな話を聞くけれど、ああいう職業の方は大変立派だと思います。
人が死に向かう中でその仕事を全うするわけで・・・・。
ましてや大事件や戦争の後は想像もつかないような、本当に惨劇だったのでしょう。イメージするだけでも怖いです。

by yuka (2010-08-19 15:13) 

確かにそう思います・・何かで読みましたがお坊さんさ亡くなった人を相手にするが、医療関係者は週末治療の場合、死に行く人を相手にする分辛いとか何とか。
大変だと思いますね・・・でも
yukaシェフのように美味しいものでみんなを幸せな気分にさせるって言うのも、大変素晴らしい仕事ですよ(o^_’)b
by inacyan (2010-08-20 07:31)